高いって聞くけど、やすくする方法があれば教えて下さい!
このようなお悩みを解決します。
NFTの売買や仮想通貨を送金するときガス代と呼ばれる手数料がかかります。
そこで本記事では、次のことについて解説していきます。
- 取引や送金で必要になるガス代とは
- ガス代のメリットや問題点
- ガス代を安く抑える方法
ガス代は仮想通貨に関わっていくうえで切っても切れない関係なので、きちんと理解しておく必要があります。
仮想通貨にかかるガス代とは?
NFTの取引などで聞くことの多い「ガス代」とは、イーサリアムのブロックチェーン上で行われる取引の認証作業にかかる手数料を指します。
仮想通貨の送金は自動で承認されているのではなく、マイナーと呼ばれる人たちが一つひとつトランザクションの検証して承認を行っており、トランザクションを動かすための燃料なので「ガス代」と呼ばれています。
そもそもなぜガス代が必要なのか
なぜトランザクションの承認にガス代(手数料)が必要になってくるのでしょうか。
理由は以下の二つが挙げられます。
- ネットワークの過度な負荷を防ぐため
- マイナーの負担を減らしスムーズに取引をするため
1、ネットワークの過度な負担を防ぐため
イーサリアムはビットコインについで時価総額第2位の人気の仮想通貨です。
OpenSeaなどでNFTの決済手段や、送金手段として使用されることも多いので、1日に行われる取引量も当然多くなります。
しかしそうなると、ネットワークに過度な負担がかかってしまい送金スピードも落ちてしまうので、ガス代を設定することで負担がかかりすぎないようにしています。
2、マイナーの負担を減らしスムーズに取引をするため
イーサリアムのネットワークに負担がかかるということは、それだけ取引数が多くなりマイナーの承認しないといけない作業量も増えてしまいます。
ガス代は価格を設定できるので高く設定するほど、マイナーは優先順位を決めてスムーズに承認作業を進められるので負担を減らす結果に繋がっています。
ガス代がかかるメリットとは?
ガス代のメリットは、次のとおりです。
- セキュリティを高める
- ガス代を高くすると承認されやすくなる
セキュリティを高める
イーサリアムは過去にDos攻撃を受けた例があり、一時ブロックが生成できなくなるなどの事態におちいりました。仮想通貨は日々ハッキングなどの攻撃に晒されており、いかに対策をとるかが重要といえます。
ガス代は正常な取引でも不正な取引でも必ずかかるようになっているので、不正するにもコストがかかってしまうので、結果的に不正へのモチベーションを下げてセキュリティを高めるメリットに繋がっています。
※Dos攻撃とはーひとつの目標に対して複数から一斉にアクセスし過負荷でシステムダウンさせる攻撃のこと
ガス代を高くすると承認されやすくなる
ガス代を高く設定し支払うことで、他の人よりも優先的にトランザクションを承認してもらえます。
少しでも安く抑えることも大切ですが、重要な取引やNFTのクリック戦争と言われるスピード勝負が関わってくる場合は、ガス代をあえて高く設定しておくなど状況に応じて使い分けが重要になるといえるでしょう。
ガス代の問題点
ガス代には、以下のような問題点があります。
- 取引量が多くなると高騰する
- マイナーはガス代の高い取引を優先する
- イーサリアムの価格変動の影響を受けてしまう
取引量が多くなると高騰する
取引量が多くなり、ネットワークが混雑するとガス代が高騰してしまいます。
イーサリアムはOpenSeaなどのNFTマーケットプレイスやNFTゲームでも使われているので、人気なNFTが発売されたりゲームのユーザーが増えたりすると、取引量が増えてガス代が高騰する原因になってしまいます。
マイナーはガス代の高い取引を優先する
マイナー側からすると手数料は高い方が作業をするモチベーションにつながるので、どうしてもガス代が高い取引を優先して承認したいと考えるでしょう。
そうするとユーザーは早く承認して欲しいので高いガス代を支払い、マイナーはよりガス代の高い取引を優先するという流れができてしまいます。
イーサリアムの価格変動の影響を受けてしまう
ガス代はイーサリアム建てで支払うので、イーサリアムの価格が高騰するとガス代も影響を受けて高騰してしまいます。
とはいえガス代の高騰はユーザー離れを招いてしまう問題なので、イーサリアム側もアップデートなど改善しようとしています。
少しでもガス代を安くする方法
- ツールを使って安い時間を探す
- セカンドレイヤーを使う(polygonやsolana など)
- 安くなるまでじっと待つ
- ガス代の設定を「低」にする ※デメリットあり
ツールを使って安い時間を探す
「ETH Gas Station」や「Ethereum Gas Tracker」などのツールを使えば、以下の3つのガス代をリアルタイムで確認できます。
- 安いガス代(Low)
- 平均的なガス代(average)
- 高いガス代(High)
この情報をもとに取引するタイミングを見極めるといいでしょう。
セカンドレイヤーを使う
OpenSeaではイーサリアムの他にポリゴンチェーン(MATIC)などがありますが、ガス代がイーサに比べて安いもしくはかかりません。
セカンドレイヤーはイーサリアムの処理速度やガス代問題を改善するために開発されているので、ガス代を抑えたいときには有効な手段のひとつです。
安くなるまでじっと待つ
ツールやセカンドレイヤーなどを使うのが苦手な場合は、ひたすらガス代が安くなるタイミングを待つ方法もあります。
ガス代は数秒ごとに更新されるので、安くなるのをひたすら待ちましょう。
ガス代の設定を「低」にする
少しでもガス代を抑えたい場合は「低」「平均」「高」の中から、「低」に設定して取引を申請する必要があります。
低く設定するとマイナーへ支払うガス代を少しでも安く抑えられます。
しかしガス代を安く設定した場合、承認の優先度は下がってしまい承認が遅くなってしまうデメリットもあるので、いつまで待っても承認されない場合はガス代を高く設定し直すことをおすすめします。
まとめ
本記事では仮想通貨のガス代についてや安く抑える方法について紹介してきました。
ガス代はセキュリティを高めるために必要だったり、高く払うことで承認を優先してもらえるメリットがありますが、ネットワークが混み合うと必要以上に高騰しガス代を払うことになってしまうので注意が必要です。
今はさまざまな問題を抱えているガス代ですが、Polygonのようにガス代を抑えたりもしくは無料にする動きもあります。
将来技術がさらに進化したらガス代高騰の問題も解決されるかもしれません。